• 2025-09-21
  • 2025-09-26

膀胱炎の予防法について

こんにちわ、南茨木グリーンクリニック院長 松田博人です。開院より2か月半がたち少しずつですが患者様にもご来院いただき日々感謝しながら診療業務を行っております。
開院が7月だったこともあり夏に多い膀胱炎の女性の方に多く来院頂きました。本日は膀胱炎の予防方法についてガイドラインを参考にしながら説明したいと思います。

膀胱炎は、尿路に細菌が入り込むことで起こる病気です。特に高齢になると、免疫力の低下やトイレの間隔の変化などから膀胱炎になりやすくなります。膀胱炎を予防するためには、日常生活の中で少し工夫することが大切です。
【予防方法】
1. 水分をしっかりとる
膀胱炎の予防で最も基本なのは、水分補給です。

* 1日1~1.5リットル程度の水分を、こまめに摂るようにしましょう。
* 高齢者の患者様は喉の渇きを感じにくいことがあるため、「のどが渇く前に少しずつ飲む」ことを意識してください。
* コーヒーやアルコールは利尿作用があり、体内の水分が減りやすいので、摂りすぎには注意です。

2. 排尿習慣を整える

尿を我慢しすぎると、膀胱内に細菌がたまりやすくなります。
* 「トイレに行きたい」と思ったら我慢せずに行くこと。
* 高齢者は夜間にトイレに行くのがつらい場合がありますが、無理のない範囲で定期的に排尿することが大切です。
*膀胱炎を繰り返す方は尿が出しにくくなる「神経因性膀胱」や「骨盤臓器脱」が潜んでいることがありますのでご相談くださいね。

3. 清潔を心がける
尿道周囲を清潔に保つことも、膀胱炎予防には重要です。

* 入浴やシャワーで尿道周囲をやさしく洗う。
* トイレットペーパーの使い方は、前から後ろへ拭くようにすると、腸内細菌が尿道に入りにくくなります。

4. 体を冷やさない

冷えは膀胱炎のリスクを高めます。

* 特に下腹部や腰回りを温めることを意識しましょう。
* 冬場は腹巻や温かい下着を活用するのも効果的です。

5. 健康的な生活習慣

* 栄養バランスの取れた食事で免疫力を維持する。
* 適度な運動で血流を良くし、膀胱や尿道の働きを保つ。
* 便秘を防ぐことも膀胱炎予防につながります。便秘があると腸内細菌が尿道に入りやすくなるためです。

6. 膀胱炎を繰り返す方の追加予防

* 水分摂取や排尿習慣を整えても再発する場合は、医師に相談して予防的な抗菌薬の使用や生活習慣の改善方法を検討することがあります。
* 糖尿病や前立腺肥大などの基礎疾患がある場合は、その管理も膀胱炎予防に重要です。

7. 抗生剤で改善しない場合の注意

通常の膀胱炎は抗生剤で改善しますが、高齢者ではまれに抗生剤で症状が改善しないことがあります。この場合は次の可能性も考えられます。

* 膀胱や尿路にできた腫瘍(膀胱がんなど)
* 腎臓や尿管の問題

症状が長引いたり、血尿が続く場合は、自己判断せず早めに泌尿器科で詳しい検査を受けることが大切です。早期発見が安心につながります。

★早めの受診が安心

膀胱炎の症状には、尿が濁る、残尿感、頻尿、排尿時の痛みなどがあります。
* これらの症状が出たら、早めに医療機関を受診しましょう。
* 高齢者は症状が軽くても悪化し腎盂腎炎を併発することもあります。我慢せず相談することが重要です。

膀胱炎は日常生活の工夫で予防できることが多い病気ですが、抗生剤で改善しない場合や血尿がある場合は、膀胱がんなどの可能性もあるため注意が必要です。水分補給や排尿習慣、清潔の維持、体の冷え対策を意識して、無理なく予防していきましょう。
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